haltarf; シベリア抑留中のきもおた日記

アルテミスブルー体験版のレビュー

ブランド：あっぷりけ妹（あかべぇ系列）
発売予定：２月２４日
シナリオ：井上啓二（あしたの雪之丞 .etc）
プレイ時間：3-4時間(３章構成)

仕様について
　この作品の最大の特徴はストーリーが女性キャラクターの一人称で語られることです。女性視点で語られるえろげの例としては、平時が男性主人公視点、えろしーんのみ女性視点の「ドラクリウス」が例として挙げられますが、「アルテミスブルー」は逆に平時が女性主人公視点で(場合によって)えろしーん時のみ男性視点に切り替わります。それだけに留まらず、女性主人公がパートナーとなる男性キャラクターを選ぶ展開が示唆されており、とても独創的な手法であるといえます。

　しかしながらいくつかの問題点が散見されます。

　「アルテミスブルー」は主人公の思考や心情を全面に強く押し出した一人称で語られますが、立ち絵は常にモニターに向き合っており違和感を感じます。一人称のえろげでは主人公の立ち絵は表示されないのが一般的であり、立ち絵が二人称位置なのに語りが一人称であることに多くのプレイヤーは違和感を覚えるのではないでしょうか。
　また、主人公と他のキャラクターとが対話をするときも、両キャラクターがモニタ向かった状態で並んで表示され、つまりプレイヤーは舞台を観劇しているような状態となります。舞台では観客が舞台を俯瞰するという前提で進められるので問題ありませんが、この作品ではプレイヤーの視聴習慣や視聴環境を考慮せずに舞台の構造をそのまま画面の中に持ってきてしまいました。その結果、プレイヤーの視点からは各キャラクターの立ち位置を把握しにくくなってしまいました。
　そしてえろしーんになると男性視点に切り替わるのですが、平時の女性主人公視点のパートが長くその印象も強いため、シーンの切り替えがとても唐突なものに感じられてしまいます。

「女性主人公の一人称視点という独自路線を進みたい」
「女性キャラの綺麗なグラフィックを表示したい」

　二つの要素が悪く干渉してしまっているように見受けられます。どちらの要素も単体では素晴らしいと思うだけに残念です。例えばage作品のように、後ろ向きの立ち絵を活用することによって解決できた部分もあったのではないでしょうか。


シナリオについて
　シナリオそのものについては、主人公の成長過程を正面から描こうとしているところ、各キャラクターを対比的に丁寧に配置しているところ、に好感を覚えます。むしろ真面目で丁寧すぎる印象を受けるくらいです。主人公の処女を保ちながらも各話にえろを挿入している手法にも、ユーザーに対する並々ならぬ配慮が感じられます(いや、製作陣のこだわりというべきでしょうか)。
　体験版では一通りレギュラーキャラが揃うまでが描かれており、製品版では各キャラクターの過去を絡めた展開が期待されます。伏線は十分に張られていますので、体験版の丁寧さを維持したまま本編を進められるのか、ということが注目されます。


舞台設定について
　すこし思うところがあるので、舞台設定については後日考察をアップする予定です。

最後に
　体験版終了、と思った瞬間に(反転)

最後のキーワードは「Ｒ」です！

　このメッセージで思わず「アッーーー！」と絶叫しました。

諸般の事情で新作の購入計画を変更することとなりました。

1月
N/A

2月
猫撫ディストーション(WHITE-SOFT)
グリザイアの果実(FrontWing)

3月
穢翼のユースティア(August)


　今回は発売延期された作品が2月に重なり、ねこねこの「WHITE」ははじき出されました。
オフィシャル通販に間に合っていれば購入していたのですが、前作「そらいろ」をまだ消化していないので、先にそちらをやろうと思います。


他にきになってる作品
3月
　シークレットゲーム CODE:Revise FLAT
4月
　恋ではなく -It’s not love, but so where near. しゃんぐりらすまーと
　Rewrite　Key
　サクラの空と、君のコト ～Sweet Petals For My Dear～ 　ひよこソフト

のーぶるわーくす (ゆずソフト 2011)
全体評価：★★★☆
初心者にオススメの新定番となるか？

スタッフ
企画・原案: 天宮りつ
原画: こぶいち, むりりん
シナリオ: 天宮りつ, 北川 晴, Ｊ・さいろー

シナリオ
　洗礼されている印象です。従来シナリオを担当していた 天宮リツに加えてJ・さいろー 、北川晴を加えた布陣がうまく機能したのでしょう。
「ある日突然、超セレブの影武者として仕事をすることになった」というプロローグはえろげでありがちのぶっ飛んだ設定ですが、突飛な設定の勢いに頼っているという印象は受けませんでした。あえて無理を承知で表現すると、とても自然な展開に感じられました。それは「のーぶるわーくす」における"セレブ社会"の描写が、従来のえろげよりも綿密に書き込まれており、且つ必要以上の強調がされていないからだと考えられます。キャラクターも魅力的に描かれていながら、不快に感じられる程極端な描写は目立ちません。口癖や性癖にしても、しつこさは感じられず程良いアクセントとして効果的に配置されています。ストーリー展開も不自然な超展開などは見られず、なおかつ起承転結のメリハリもしっかりしていたと感じられました。ルート毎の展開の違いもはっきりしており、ボリュームも十分でしょう。
　作品全体として見ると、既存の要素をバランスよく配置し、さらに練り込んで完成度を高めているところに好感を覚えます。ほとんどのプレイヤーが一定以上の満足感を得られる作品となっているのではないでしょうか。

グラフィック
　いつものこぶいち＆むりりん絵です。
安定していますし、好みの問題でしょうから特にコメントはありません。

声優
　豪華かつ効果的に配置されていると思われます。

BGM
　「上流階級に相応しい生楽器を使ったハイソなBGMが物語を上品に演出します！」と謳われていますが、逆にBGM自体が語り出すほどの力はありません。

システム
　元から業界トップの充実ぶりでしたが、今回はさらに進歩しています。えろげプレイヤーなら一度はこのシステムを体感しておくべきです。

ムービー
　今回ゆずソフトがあらたに取り入れたのは3Dのキャラクターですが、原画の良さが損なわれているだけで、何が良いのかわかりませんでした。



一番お気に入りのキャラは三条さんです。次点は源さん。
例によってサブキャラにばかり目を奪われる自分...

あけましておめでとうございます。

1月1日の特別仕様画像などを掲載しているえろげブランドのサイトをまとめてみました。
チェック漏れなどあるとおもいますので、参考程度にどうぞ。

age
ALcot
August
Black Cyc
chien
Cyc
CUBE
CUFFS
etude
HOOK
Leaf
light
Lump of Sugar
meteor
minori
nitro+
OVERDRIVE
propeller
Ricotta
RococoWorks
SAGAPLANETS
Skyfish
TYPE-MOON

戯画
キャラメルBOX
コットンソフト
ねこねこソフト
みなとそふと

　新規ブランドのWHITESOFTから2月25日に発売予定の「猫撫ディストーション」の体験版をプレイしました。
公式サイト
シナリオ：元長柾木 , 藤木隻
原画：ミヤスリサ, みやま零 , 月音
声優：涼森ちさと, 佐藤しずく, 夏野こおり, 佐本二厘, 白波凛湖


システム面
　設定項目が多いものの、やや不安が残ります。
テキストの表示速度を変更しても、プレビューに上手く反映されないようです。
また、音声バランスも標準ではBGMが大きいような気がします。適性値付近では絶対値が小さく調整しにくいです。
　立ち絵の動かし方やセリフの吹き出しなどは工夫がみられてよいと思います。


シナリオ面
　いきなり「観測」や「電磁波」などおおきなお友だちの心を揺さぶる単語が出てきます。
通常これらの並行世界的な解釈は物語の後半のトリックに使われるのですが、
この作品では冒頭から全速力です。
体験版の時点でこれらの用語が出そろっているということは、製品版ではありきたりの並行世界モノでは終わらない展開があるのではないかと、期待が膨らみます。
えろげでは一見普通の日常から不幸が起こり「並行世界を観測できる主人公の力によって望む結末を引き寄せる」という展開が既に陳腐化されていますので、ここはライターの工夫に期待したいところです。

音声面
　ここでは多くは語りませんが、とにかく最高のキャストです。
これだけで買わざるを得ません。

総評
絶対に買うっ！