激しくネタバレます。
『月染の枷鎖』
ひよこソフト
評価:★★★☆☆
としましたが、やっぱり★★にすべきかなとも思わなくもないですね。
『月染の枷鎖』はこんな構成になっています。
序章:よくわからないうちに終了
第一章:二週目、BadEnd
第二章:三週目、なずなBadEnd
第三章:四週目、柚子BadEnd
第四章:五週目、まったりEnd(事件は解決)
結局黒幕は誰かというのを伏線をうまく使い、驚愕の真相を最後に明かすのがミステリの真髄といえますが、この作品において黒幕は最初から明らかです。あまりにも臭すぎるので、プレイ中は義父が真犯人ではないかと考えていました。
つまり例えばこんなお話です;
主人公の義父が実は柊家の長男で、主人公の母親と元から恋仲だったところを、村のしきたりや、なんらかの事情の元に母親を集団暴行され、結果生まれたのが主人公。妊娠した状態で二人は村から追放され、義父は、主人公の本当の義父になり、その復讐のために整形などをして偶然を装い44年周期にあたる時に村に帰ってきた。義父の憎悪の対象は過去に因縁のある村人たち(と複雑だが主人公も)であり、雨音や村のしきたりを利用して事件を起こした。
というようなことを考えたのですがね。事件の真犯人の柊荘司は最初からあからさまに怪しいので、終盤での種明かしがつまらなくてなりませんでした。すくなくとも第二章を終えるころには真相はほぼ分かってしまいますので、ミステリとしてとらえるととてもつまらないです。halは最初はこの作品はミステリとは思っていなかったのですが、第二章の終盤で主人公が雨音に対して
「黒幕は誰なんだ?」
と訊いたところで、その返答が伏せられていたので、この作品はミステリーなのかと捉えるようになりました。このやりとりの前後の文脈をみれば、黒幕は荘司であるという暗示が記述されているのですが、それはフェイクなのだと解釈したのです。なぜならばそんな記述以前に、荘司は初登場時から真っ黒だったからです。
それで黒幕も柊荘司ならつまらなすぎるYO 柊家の次男(荘司)と三男(雨音と主人公の父)については本編に度々登場しますが、長男は全く出てこなかったというのが上の妄想シナリオの最大の根拠でした。まーhalの読み落としなのかもしれないのですが、長男って出てきましたっけ???